長年お取引のあるA社様より、「仕入れ先であるM社がご高齢により事業清算することになり、新たな生産拠点を確保する必要がある」とご相談を頂きました。

実際に引き継ぎを進めてみると、図面と現物の寸法に大きなズレがあることが判明。
特に組み立て品の再現には細かい調整が必要で、 車のキーほどのサイズにもかかわらず、50か所以上の測定ポイントがあるなど、高精度な対応が求められました。

そこで、A社様と綿密な打ち合わせを重ねながら、重要寸法の見直し・修正を実施し、組み立て品を忠実に再現。 最終的に、すべての製品を問題なく納入し、現在も定期的に生産を継続しています。

お取引先であるB社様は、長年にわたりプレス加工を行ってきましたが、特定の工場の設備が老朽化し、生産数の減少とともに、仕入れ先への生産委託を進める必要がありました。

そこで、かねてよりお取引のあった弊社に、プレス製品の引継ぎが依頼されました。対象となった製品は12点に及び、すべての金型を弊社で新たに製作し、量産体制を確立しました。

年間数百個の小ロット品から、定期的な供給が必要な製品まで、幅広い生産ニーズに対応し、現在も継続的に安定供給を行っています。この事例は、プレス事業の効率化を求める企業にとって、スムーズな製品移管のモデルケースとなっています。

F社様より 「ゴルフ練習場のコインを生産できないか？」 とのご相談をいただきました。
元々製造していた会社は後継者不在により会社を清算するとのことで、「代わりに製造してくれる会社を早急に探している」とのことでした。

ゴルフ練習場で使用されるコインは、単なる金属製のコインではなく、以下のような厳しい条件をクリアする必要があります。

• 摩耗に強く、長期間の使用に耐えられること
• サイズや重量の精度が厳格に管理されていること
• 使用環境に応じた表面処理が施されていること

弊社は既にゴルフ練習場のコインを製造している実績があり、製造ノウハウが蓄積されていました。 そのため、試作から本生産までスムーズに進み、 短期間で安定供給の体制を構築することができました。 現在も、品質維持と安定した生産を継続しながら、取引先様のご要望に柔軟に対応しています。

C社様は、長年続けてきたプレス事業において、技術の継承がうまく進まずノウハウが途絶えてしまうという課題を抱えていました。
担当者はすでに退職し、わずかに残された記録を頼りに何とか生産を続けていましたが、安定した生産を維持することが難しくなっていました。しかし長年取引のある企業への製品供給は継続しなければならないという課題があり、弊社へ製品移管のご依頼をいただきました。

しかし、このプロジェクトには大きな制約がありました。

• 取引先の供給が途絶えないよう、GOサインが出てから短期間（3か月以内）での製品移管が必須
• 既存の金型が使用できず、新たに金型を製作する必要がある
• C社様には 加工ノウハウが残っていないため、試作から量産まで一貫したサポートが必要

弊社では、短期間での製品移管を成功させるため、以下の対応を実施しました。

• 金型製作を並行して進め、スピーディに試作品を提供
• 取引先との綿密な調整を行い、試作・検証・改良を短期間で繰り返す
• 社内での量産体制を整え、移管期間内に安定供給を実現

その結果、3か月という限られた期間の中で、無事に量産まで対応することができました。